【悲報】筋トレだけでは痩せません。ダイエットに失敗し続ける人が知らない”本当の目的”

ジムでバーベルスクワットをする人物と、階段を上るスーツの人物 トレーニングコラム

その努力、報われていますか?

こんにちは、タカセジムです。

ダイエットをする上で、筋トレをすれば痩せると聞いたから頑張っているのに思うように痩せない。むしろ体重が増えてしまった。という相談が非常に多いです。

ダイエットのために筋トレは必須ですが、実は、それ自体に痩せる効果はほぼありません。

この記事では、多くの方が陥りがちな筋トレの誤解を解き、あなたの頑張りを確実に結果に繋げるための本質をお伝えします。

最後まで読むことで、なぜ今まで結果が出なかったのかが明確になり、ダイエットの成功がぐっと現実に近づきますよ。

痩せるための「筋トレ」は間違い

冒頭でお伝えした通り、筋トレ自体に大きな痩身効果はありません。いきなり厳しいことを言うようですが、これが揺るぎない事実です。

とはいえ、ダイエットをする上で筋トレは必須です。なんだか矛盾しているように感じるかもしれませんね。分かりやすく解説します。

筋トレによる基礎代謝の上昇は僅か

まず、多くの方が「筋トレをすれば基礎代謝が上がって、自動的に痩せる体になる」と信じています。しかし、その上昇率は、残念ながら期待できるほどの数値ではないのです。

例えば、努力して筋肉を1kg増やしたとしても、1日で増える基礎代謝は、13〜30kcal程度。これは、飴玉一個にも満たないカロリーです。

筋トレ自体の消費カロリーも意外と少ない

では、実際のトレーニングではどうでしょう。例えば体重60kgの男性が40kgでスクワットを10回3セットやるとします。キツいイメージのスクワットですが、これで消費できるカロリーは、せいぜい50〜80kcal。バナナ1本にギリギリ満たないくらいです。

筋トレがダイエットに不可欠な2つの理由

筋トレの効果をここまで聞いただけでは、

え、それだけ…?じゃあ、なんでみんな筋トレがいいっていうの?

実は筋トレには、この微々たる基礎代謝アップ効果や筋トレの消費カロリーとは比べ物にならないほど、絶大なメリットが存在します。

このメリットがダイエットのリスクを回避するために必要不可欠なのです。

身体の「低燃費化」を防ぐ

運動習慣のない体は加齢と共に筋肉が衰えます。その中で食事制限ダイエットを行うと、それに拍車をかけるように多くの筋肉を削ぎ落としてしまいます。

少なくなった筋肉では、エネルギー消費の少ない「低燃費な身体」になってしまうため、いくら食事を減らしてもなかなか痩せません。目標体重になっても、食事を戻せばすぐにリバウンドしてしまいます。

筋トレをして筋肉量を維持、あるいは増やすことで、体を動かした時のエネルギー消費量が高い状態を保てます。つまり「高燃費な身体」が作り上げられます。

日常動作を「高燃費化」させる

筋肉量が減ると、日常のあらゆる動作において、筋肉を使わずに関節や脊椎に頼った動きになってしまいます。使わない筋肉は更に衰えます。衰えると更に使わなくなります。

筋肉量が著しく減り、それすら使わなくなればどうなるか。
摂取したエネルギーは燃焼されず、脂肪として蓄積されます。これは当然の結果です。

筋トレをすると、筋肉が付くだけでなく、体が動作を学び、眠っていた筋肉を目覚めさせます。その結果、歩く、立つ、物を持つといった何気ない動作一つひとつが、より多くの筋肉を動員する「高燃費な活動」へと変わるのです。

筋トレをして筋肉量を維持し、動作の質を養うことがダイエットによる負のスパイラルを断ち切る唯一の対抗策です。

特にバーベルトレーニングでは、全身の連動性が鍛えられるため、日常動作の質が特に向上します。

ダイエット成功の鍵は「筋トレ × アクティブな日常」

ダイエットの原則は非常にシンプルです。摂取カロリーより総消費カロリーが上回れば人は痩せます。

そして、総消費カロリーを構成するのは、主に以下の3つです。

  • 基礎代謝:生命維持に最低限、必要なエネルギー
  • 食事誘発性熱産生:食事の消化吸収で消費されるエネルギー
  • 活動代謝:体を動かすことで消費されるエネルギー

この中で私たちが最も大きく、そして意図的に変えることができるのが「活動代謝」です。筋トレをすることは意識の変化にもつながります。

正しく筋肉を鍛え上げた体は、「少し早足で歩く」「階段を上る」「荷物を持つ」といった日常動作を積極的に行えるようになり、その動作でより多くの筋肉を動員できるようになります。それにより活動代謝が上がり、より多くのカロリーを燃焼させます。

なるほど!筋トレは、それ自体で痩せるというより、日常の消費カロリーを増やすための土台づくりなんだ!

まさに、その通りです。筋トレそのもので消費カロリーを稼ごうとするのは、効率的ではありません。

筋トレをして満足し、残りの時間を座って過ごしていては、消費カロリーはたかが知れています。 日常こそが、ダイエットの「本番」なのです。

筋トレで得た筋肉は使ってこそ価値があります。鍛えられた筋肉を使ってよく歩き、階段を上る。その積み重ねがあなたの総消費カロリーを飛躍的に増やし、ダイエットを成功へと導きます。

まとめ

今回の記事では、ダイエットのために筋トレをしているのに効果が実感できない人に向けて、筋トレの本質と本来の目的について詳しく解説してきました。

本記事の要点は以下の通りです。

  • 筋トレそのものに、直接的な痩身効果はほとんどない
  • 筋肉量の増加による基礎代謝アップも、ごく僅かである
  • 筋肉量が少ない体は「低燃費」、多い身体は「高燃費」である
  • 筋トレの真の目的は、体を「高燃費」にして、活動代謝を最大化させること
  • ダイエット成功のカギは、筋トレで得た筋肉を、日常で「アクティブに使う」こと

ダイエットをするうえで、「芸能人が言っていたから」とか、「何となく良さそうだから」など、筋トレを始めるきっかけは何でもいいと思います。

とは言え、思考停止のまま取り組んでしまうと、うまく効果を感じれずに続ける意欲が薄れていってしまいます。

こんなに素晴らしい健康ツールをフル活用しないのは非常に勿体ないのです。

筋トレはただ痩せるためだけのものではありません。正しく行うことで、姿勢を美しく保ち、肌質をも整えてくれます。そしてケガをしにくい強くしなやかな体が手に入り、何歳になっても自分の足で元気に歩き続けられるのです。

そうした、生涯にわたる健康という資産を築くための、最も確実な自己投資です。